古岡孝信『オープン・スクール』（ハードカバー）
著者の古岡孝信さんは、大分の方。
県立高校に勤めながら作家活動をしてこられた。
版元の鳥影社は、本社が長野県諏訪市にある出版社。
つまりこの本は、
地方の作家の書いた小説を地方の版元が出版したものである。
オープン・スクールというのは、
就学前の乳幼児と70歳以上の老人を対象として、
義務教育化してしまった学校のこと。
中央から遠い地方の子どもや老人たちは、
政治経済から置いてきぼりされながら、
どっこいたくましく生きているんだぞ、
という姿を通して、今の日本の問題点が浮き彫りになる。
物語は楽しいですが、読みごたえのある力作です。
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